加齢によるたるみやしわは、美容外科で行われている「フェイスリフト」という施術法で改善することができます。
フェイスリフトの手術法は、頬等のたるみの改善以外にも小顔になるなどの効果も期待でき、顔の印象を若返らせることもできます。
ただし、顔のリフトアップ術は美容整形の中でも料金が高いので、しっかりとクリニック選びをしたいところです。
ここでは、フェイスリフト手術の内容と、料金について紹介しています。
フェイスリフトってどんな手術?
「フェイスリフト」は、年齢を重ねた方に最適な美容外科手術の一つで、たるみやしわを顔の皮膚を引き上げることによって治療しようという方法です。
胸のバストアップと同じく皮膚の切開を必要とする施術法もあり、またダウンタイム(施術の後、元に戻るまでの時間)も必要となることが多く、大掛かりな治療法の一つで、術後には腫れが出ることもあります。
そして気になる料金ですが、プチ整形などに比べると高額になることが多いようです。
フェイスリフトは施術の種類が多い
フェイスリフトとは「顔の皮膚を引き上げる施術」という意味があり、その方法もさまざまです。
注射・スレッド埋没・切開・マシンと、新しい技術が次々に生み出されているので、「フェイスリフトがしたい」という願望を持ったとしても、一体どの方法が自分に合っているのか迷ってしまうはずです。
自分の顔の状態を考慮し、診療してもらう院の医師としっかりと相談して決めることが大切なのです。
もちろんフェイスリフトは医療保険は適用外になり、施術の種類によって料金にもかなりの差が生じます。
まずは美容外科に診療の予約を入れ、カウンセリングにてこちらの施術の希望と予定金額などを提示し、適切なフェイスリフトの施術法を選ぶことからスタートします。
注射系のフェイスリフト
フェイスリフトの施術の中にも、メスで切開しない「注射系」の施術方法があります。
その他のリフトアップ術よりも低価格で、希望される方の多い方法です。
一時期多用された脂肪吸引よりも副作用が少ないというメリットもあることから、多くの女性に利用されているフェイスリフトです。
以下に注射系のフェイスリフト法をいくつか挙げてみました。
ヒアルロン酸注入(5~10万円)
「ヒアルロン酸注入」は、たるんでしまった皮膚にハリを取り戻すことで顔全体の皮膚をリフトすることができますが、それほど高いリフト効果はありません。
顔のたるみが軽度な方、美容整形が初めての方などに向いています。
効果は早く現れますが、体内にヒアルロン酸が吸収されてしまうので、持続力は数ヶ月程度です。
ボトックス注射(10~20万円)
「ボトックス注射」は、皮膚細胞の収斂作用(引き締め作用)がある薬剤を、たるみやしわを改善したい部位に注射します。
注射後すぐに効果は現れますが、ヒアルロン酸注入と同じく持続性はあまり期待できません。
BNLS注射(10~20万円)
「BNLS注射」は脂肪を溶かす性質のある薬剤を注入することで、脂肪の重みによって起きるたるみを改善してくれます。
フェイスリフト効果は、ヒアルロン酸やボトックスより少し遅く3日ほどかかります。
またBNLSも持続力に関してはあまり優れていない施術法だと言えます。
注射系のフェイスリフトは、料金的には安いのですが、持続力が低いために定期的に施術する必要があるというデメリットがあります。
ただしダウンタイムは短いので、施術後にすぐに働きたい方や他人に気づかれたくない方には最適な方法です。
注射系フェイスリフト費用の相場価格まとめ表
ヒアルロン酸注入 | 5万円~50万円 |
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ボトックス注射 | 10万円~20万円 |
BNLS注射 | 10万円~20万円 |
スレッド埋没法
”スレッド”とは「糸」のことで、皮膚の中に埋没させ物理的に顔をリフトさせる手術です。
スレッドで顔の皮膚をリフトさせる手術法は、フェイスリフトの象徴的な方法で、これにもいくつかの種類が存在します。
スプリングスレッドリフト(1本4~10万円)
「スプリングスレッドリフト」は、突起のついた特殊な糸を顔の皮膚の中(額の部分など)に埋没させて顔の皮膚全体を引き上げる施術法です。
目や鼻・口元にまで効果を及ぼしたいのであれば6本は入れる必要があるので、「24~60万円」くらいが価格相場になります。
シルエットリフト(1本5~8万円)
「シルエットリフト」は立体素材のスレッドを皮膚の中に埋没させる施術法です。
顔の一部(約1センチくらい)を切開し、スレッドを皮膚の中に入れ込みます。
ほうれい線やマリオネットラインを改善させることもできる、リフトアップ効果の高い施術法です。
さらに、立体スレッドの内部にコラーゲンなどの潤い成分が分泌されることで、美容効果も高まるというメリットがあります。
4本ほど埋め込むことが多いので、施術料金は「20~30万円」くらいになります。
「スレッド」の多くは時間の経過によって体内に溶け込んでしまう性質のものを使うことが一般的になっています。
”異物性”が低く安全ですが、このあと紹介する切開系のフェイスリフトよりは効果は若干低くなります。
ダウンタイムもそれほど長くはなく、早くて当日、遅くても1週間くらいで通常のメイクも可能です。
スレッド埋没法費用の相場価格まとめ表
スプリングスレッドリフト | 4万円~10万円/1本 |
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シルエットリフト | 5万円~8万円/1本 |
切開系フェイスリフト
「切開系フェイスリフト」は外科手術による大胆なフェイスリフトで、効果は抜群ですがその他の施術法よりも料金は高くなります。
また、施術後のダウンタイムが数ヶ月かかる方法もあるので、本格的な美容整形として認識する必要があります。
ブローリフト(30~40万円)
「ブローリフト」は、額の部分がたるんでしわになっている方に向いたフェイスリフト施術です。
まゆげの上あたりを切開し、皮膚の一部を除去してから再縫合します。
ブローリフトは額だけではなく、目の上のまぶたや鼻の部位のリフト効果もあります。
手術痕はほとんど目立ちませんが、1週間ほどのダウンタイムを必要とします。
SMAS法(80~150万円)
「SMAS法」とは、顔の皮下脂肪のさらに下にある筋膜層(SMAS)から引き上げる施術法です。
切開の場所は、耳の付け根あたりで皮膚と筋膜を物理的に引き上げることで顔全体をリフトアップします。
かなり深くメスを入れるので、料金は高額になりダウンタイムも2週間程度かかります。
リガメント法(80~120万円)
「リガメント」とは、顔の表層筋と骨をつなぐ”靭帯”のことで、ここを切除してしまうことで顔全体をリフトします。
施術に5~6時間ほどかかり、フェイスリフトの中でもかなり大掛かりです。
またリガメント(靭帯)は、その人の顔の表情を決定づける大切な器官ですので、医師の技術力が求められます。
美容外科選びは慎重に行わなくてはなりません。
ダウンタイム自体は1~2週間程度ですが、オペを施した部位が完全に落ち着いてくれるまでには3ヶ月ほどの時間が必要です。
切開系フェイスリフト費用の相場価格まとめ表
ブローリフト | 30万円~40万円 |
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SMAS法 | 80万円~150万円 |
リガメント法 | 80万円~120万円 |
マシンを使うフェイスリフトもある
上に紹介した3種類のフェイスリフト以外にも「マシン」を使う方法もあります。
高周波や超音波・レーザーなどの光を照射することで、皮膚組織や筋膜に刺激を与えてたるんだ顔を引き上げるといったしくみです。
フェイスリフトマシンにはかなりの種類があり、各クリニックで使われるものも違います。
以下にいくつかのマシンとその料金を紹介しておきます。
- サーマクールCPT(30万円程度
- ウルセラシステム(30~40万円程度)
- ダブロ(20万円程度)
ご覧のように、金額的にも安くなく、また効果も物理的にスレッドを埋め込んだり切開するといった施術法に比べると低い傾向にあります。
メリットとしてはダウンタイムもほとんどないほど体に負担が少なく、副作用も少ないところです。
”レーザー”に関しても、タトゥーを焼き消すような強いものではありません。
まとめ
「フェイスリフト」は、衰えた顔の表情筋をまとめて若返られせることができる若返りの近道ともいえる施術方法です。
しかし、方法によっては皮膚の深い部分まで切開しなけらばなりませんので、技術力の高いクリニックを探すことが大切です。
また各施術法は聞き慣れない言葉も多く、感覚的に理解できないことも多いはずです。
クリニックのホームページに掲載せれている、施術症例の写真などを参考にある程度の知識を持っておくことも失敗しないためには必要な努力です。