顔の美容法には数え切れないほどの種類が存在します。

最近では、肌表面だけのスキンケアではなく、もっと根本的に顔の内側からキレイになろうという意識が強まっているようです。

その代表的なものが「表情筋トレーニング」です。

加齢にともない衰えていく顔の内側の筋肉を鍛えることで、本質的なアンチエイジングを成功させることができるのです。

今回は、顔の筋肉を鍛えることで得ることが出来る美容効果についてまとめてみました。

顔の筋肉を鍛えると美容効果がある?

美容

「筋肉」というと、大胸筋や大腿筋などの大きな筋肉を思い浮かべますが、実は”顔”にも小さな筋肉がたくさんあります。

人の顔の表情を動かす筋肉を「表情筋」といい、この筋肉の状態によって顔の表情が大きく違ってくるのです。

顔の筋肉は他の部分の筋肉と同様に強さの個人差があります。

一般的には、加齢が進んで体が老化してくると顔の表情筋も衰えるために、口角や目元にたるみやシワができやすくなるのです。

顔の筋肉を鍛えることは、顔の皮膚表層部分ではなくもっとコアな部分にアプローチする美容方法だと言えるのです。

顔の筋トレ効果とは?

顔の筋トレ効果

最近では「顔ヨガ」や「表情筋トレーニング」が女性の間で流行しています。

化粧水や美容液などとは違った新たな美容法です。

では、顔の筋トレには具体的にどのような美容効果があるのでしょうか?

〈顔の筋トレ効果〉

  • 顔のたるみやシワがとれる
  • 口角や目尻が上がる
  • むくみの解消
  • 小顔になる
  • 美肌になる
  • 表情が豊かになる
  • 肌のアンチエイジング

これを見てみると、美容を気遣う女性が望む効果のほとんどが顔を筋トレすることで得られることが分かります。

しかも、高額なスキンケア用品を毎月購入しなくても良いというメリットもあり、流行するのもうなづけるのです。

顔の筋トレで若返る理由

若返る

顔の表情筋を鍛えることで美容効果が得られて若返るのは、他の部分の筋肉と同じ理由です。

年齢を重ねてもスポーツをしている方は、背筋がぴんとして若々しく見えますし、肌にもハリとツヤがあります。

これは体中の筋肉を動かしていることが理由です。

これと同じように、顔の筋肉はごく小さなものですが、「動かすこと」で若さを維持することができるのです。

また、運動不足が続くと、体中のあちこちにむくみが現れたり肌のコンディションも悪くなります。

肌も他の部分と同様に「新陳代謝」によって細胞が毎日入れ替わり、新しい肌細胞が生まれることで若々しく美しい肌になります。

これを「新陳代謝(ターンオーバー)」といいますが、体を動かさないと新陳代謝が鈍化し、新しい細胞も生まれにくくなるのです。

顔の皮膚は全身の中でもとくに新陳代謝の回数が多いため、老化し始めると顔に現れやすくなると言われています。

もちろんジョギングをしたりスポーツをすると、全身の代謝が活発になりますが、ピンポイントで顔の筋トレをするとさらに顔の老化解消ができるのです。

表情筋ごとの老化現象

老化

体は毎日の歩く距離が短かったり、座りっぱなしの生活をしていると足腰が弱るように、顔の表情筋もまた使われない場所から衰えて老化していきます。

表情筋の筋トレによってアンチエイジングしたい場合、自分の狙った場所が鍛えられるよう、表情筋の種類を知っておくことも大切です。

表情筋の種類を覚える

表情筋の種類

口輪筋

口輪筋は口の周囲に張り巡らされた筋肉で、弱ってくると口角が下がる原因になります。

眼輪筋

眼輪筋は目の周りをぐるりと囲む筋肉です。
この部分が衰えると表情全体が乏しくなります。
また、目尻のシワなどの原因にもなるので、ぜひ鍛えておきたい表情筋の一つでもあります。

前頭筋

前頭筋ほ眉間の部分にある表情筋です。
まぶたの筋肉とも連動性が高いので、衰えるとまぶたがもったりと重い印象になります。

頬筋

頬筋は表情筋の中では比較的大きな筋肉で、笑顔を作るときに口角を持ち上げたり、頬を歯茎側に押し付ける役割があります。

歳を重ねると頬が垂れ下がり、ブルドッグのようになってしまうのは、この頬筋がゆるんでいることが原因です。

おとがい筋

おとがい筋は下唇からアゴにかけて伸びている小さな筋肉です。

あまり聞き慣れない筋肉ですが、顔の輪郭を印象づけるので、美容面では重要とされている部位です。

おとがい筋が弱くなると、アゴがたるんで大きく見えてしまいます。

まさかこんなところに筋肉があるとは思われないため、見過ごされがちな筋肉でもありますが、鍛えたときの美顔効果はかなり高い部位でもあります。

若いときに比べ、自分の顔に変化(老化)が見られたら、それは表情筋が弱ったことが原因かもしれません。

自分の顔の変化と、表情筋の種類とを照らし合わせて原因を見つけて見ましょう。

顔の筋肉の鍛え方

自分の顔

実際の顔の筋肉の鍛え方を見てみましょう。

できれば鏡を前にし、各部位に当てはまる自分の顔の表情筋を意識するようにします。

筋肉は「意識した場所が鍛えられる」という性質があるのです。

「イエアオウ」発音トレーニング

発音トレーニング

合唱部やアナウンサーがするような”発音・滑舌練習”は、表情筋全体を鍛える効果が期待できます。

鏡を見ながら「イ・エ・ア・オ・ウ」と、少し大げさに声を出して発音します。

声自体は小さくてもかまいません。

意識するのは、口を開いたときに連動して動いている筋肉のほうです。

このトレーニングは、「口輪筋」「頬筋」「おとがい筋」を中心に、眼輪筋や前頭筋もバランス良く鍛えることができます。

加齢によって頬から口の周辺にたるみが見られる人におすすめです。

「口輪筋」「頬筋」「おとがい筋」を中心に、眼輪筋や前頭筋もバランス良く鍛えることができます。

顔ヨガトレーニング

顔ヨガ

最近流行の「顔ヨガ」をしてみましょう。

本来は自律神経を整えるための健康法ですが、表情筋をたくさんハードに使うため、美容効果も高いと噂のトレーニングです。

まず、目と口をギュッと顔の中心に向けてすぼめ、目をつむって唇を前に突き出すようにします。

酸っぱいものを食べたときによくするような表情です。

このとき、できる限り力を入れて表情筋全体を緊張させることが大切です。

そのまま5秒ほど停止し、今度は反対に目を大きく見開き、口を大きく開けます。

漫画の驚いたときに書かれるような表情です。

目と口を開いた状態も5秒間停止し、20秒ほど休憩します。

顔ヨガは表情筋全体にアプローチしますが、とくに眼輪筋を強く刺激し目尻のリフトアップに効果的です。

加齢により少しタレ目になったり、まぶたが腫れぼったく感じる人におすすめのトレーニングです。

ペットボトルトレーニング

ペットボトルトレーニング

次のトレーニングは道具を使います。

飲み合わった350ミリリットルのペットボトルに少しだけ水を入れてキャップを締めます。

そのペットボトルを上下の唇だけで咥え(歯で噛まない)、水の重みに耐えられるだけ耐えます。

あまり軽いようならば水を増やし、逆に重すぎて加えられない場合は減らします。

このトレーニングは「口輪筋」「頬筋」「おとがい筋」を強烈に刺激する、表情筋のウェイトトレーニングです。

辛いトレーニングですが、結果も早く現れるので、たるみやシワがひどい人におすすめです。

また、顔の皮膚を強烈にストレッチすることで代謝も高まり美肌効果も得られるはずです。

また最近の流行グッズに、さらに効果の高いものがあります。

咥え棒の先に柔らかくしなるプレートが付けられていて、それを振って上下にしならせることで、表情筋にダイレクトに刺激を与える顔の筋肉を鍛えるためのグッズです。

アゴを動かす習慣もつけること

食事

顔の老化を感じ始めたら、今回ご紹介したような顔の筋肉(表情筋)を鍛えましょう。

これらは普段あまり使わない人も多いので、トレーニング効果は意外に早く現れるものです。

また、最近の日本人の食事は柔らかいものが好まれる傾向にあり、1日の粗食回数が少なすぎるとも指摘されています。

咀嚼することは表情筋もたくさんつかいますので、なるべく意識してアゴを動かして噛む行為を増やすようにしましょう。

アゴを動かすときには、何百キロという重さが顎にかかり、表情筋も連動して動かしますから自然と老化改善となるのです。

この記事のまとめ

高いレベルでアンチエイジングをするためには、効果の高い化粧水や美容液の使用とともに、顔の筋肉を鍛えることがおすすめです。

顔や口元を動かすだけで簡単に出来るので是非お試しください。

今回ご紹介した方法以外にも、ネットで検索するとたくさんの顔筋の筋トレ情報がアップされていますので、興味のある人は探してみましょう。