顔たるみは若いときには全く気にならないものですが、年を取るごとに肌のハリがなくなってきて20代を過ぎたあたりから次第にたるみが気になってきます。

顔のたるみは老けた印象を与えてしまうため、多くの女性の悩みのタネにもなっています。

その中でも、顎のたるみは老け顔に見られる原因となるだけではなく、太ってみられてしまいやすいことから、たくさんの女性が顎のたるみにコンプレックスを抱いているのです。

もちろんまだ20代だからと油断するのは禁物で、若い女性でもあごがたるんでブルドッグのような顔になっている人もいますよね。

そこで、今回は”あごのたるみ”について記事を書いていきたいと思います。

顔がたるんでくる原因は?

多くの女性は30歳を過ぎたころから徐々に顔のたるみが気になりはじめ、早い人だと20歳くらいから顎がたるんで二重あごが出来てしまいます。

たるみの発生には個人差があるため、若くてもたるんでくる人や40歳を過ぎてもたるみが少ない人もいますが、そもそもたるみは何故発生してしまうのでしょうか?

加齢とともに現れてくるたるみは、コラーゲンやエラスチン等の繊維が変形したりすることによって発生します。

肌の張りにはコラーゲンが必須!

コラーゲンはタンパク質の一種であり、肌の主要な成分でもあります。

コラーゲンは真皮の中に存在しており、ゴムのような弾力性をもった繊維で、線維芽細胞という真皮の構造を作り上げる働きをしている細胞から作り出されます。

真皮の約70%はコラーゲンで出来ていると言われており、真皮の中に網目状のコラーゲン繊維が張り巡らさています。

そして、このコラーゲン繊維によって肌の弾力が保たれているのです。

40代になるとコラーゲンが減少する?

しかし、残念ながらコラーゲンの繊維は生きた細胞ではないため、表皮細胞のようにターンオーバーで生まれ変わるということはありません。

線維細胞からコラーゲンが生み出されることはありますが、40代を過ぎると新しいコラーゲンが生み出されることはほとんどなくなり、コラーゲンが減少しもろくなることで弾力を失い、肌がたるんでくるのです。

たるみを予防するためには若いときからコラーゲンが減少しないように予防をしておくことが重要になってくるのです。

肌の張りにはエラスチンが絶対必要!

エラスチンもコラーゲンと同様に芽線維細胞から作り出されるタンパク質の一種で、真皮の2~5%の割合しか占めていませんが、肌のハリをキープするために非常に重要な働きをしています。

エラスチンはコラーゲンと密接な関連があり、コラーゲンの繊維をつなぎ止めるように支えることで肌のハリを保っているのです。

しかし、エラスチンもコラーゲンと同じように、加齢とともに働きが衰え徐々に弾力性を失いたるみの原因となってしまいます。

肌の張りに効果的なのはコラーゲンだけだと思われがちですが、エラスチンはもコラーゲンと同じくらい重要な役割を担っているのです。

紫外線対策でたるみを予防できる

上述したように、たるみは芽繊維細胞から生み出されるコラーゲンやエラスチンが減少したり働きが衰えることで発生します。

若いときに肌にハリがあるのは、コラーゲンとエラスチンが芽繊維細胞から新しく生み出されているからなのです。

そこでたるみを予防するためには、コラーゲンやエラスチンの変性を早い段階から食い止める必要があるのですが、そのために重要なのが紫外線対策です。

紫外線はコラーゲンやエラスチン等の繊維にダメージを与え、徐々に繊維が減少し弾力性やハリを失っていきます。

40歳を過ぎるとコラーゲンもエラスチンも新しく生み出されることはなくなるので、若いときからしっかりと紫外線対策をしておくことでたるみが発生するのを遅らせることが出来るのです。

顎のたるみの原因は筋肉かも!

顎のたるみの原因
一般的にたるみの原因はコラーゲンやエラスチンの弾力の低下が関連していますが、顎のたるみにはさらに筋肉の緩みも関連してきます。

なぜ筋肉と皮膚のたるみが関連するのかというと、顔には20種類もの表情筋と呼ばれる筋肉が付いているのですが、体のほとんどの筋肉が骨にくっついているのに対し、表情筋の筋肉は皮膚にくっついているため筋肉が緩んでくると皮膚もそれにつられて同じようにたるんでくるのです。

特に頬から顎にかけてのフェイスラインは脂肪が厚くなっており、表情筋が緩んでくると脂肪を支えられなくなり皮膚が下の方に徐々に下がってきて二重あごを作り出してしまいます。

太って体重が増えたわけでもないのに顎がたるんでくるのは、表情筋が緩んできているからかもしれません。

表情筋を鍛えて顎のたるみを予防

顎のたるみを予防
表情筋の緩みは、顎のたるみやオバサン顔として知られる”ブルドッグ顔”等の、老け顔をもたらす原因になりますが、表情筋を鍛えることで顎のたるみを予防することが出来ます。

筋肉も加齢によって衰えますが、若くても鍛えていなければ筋肉が衰えてくるため若い人でも日頃から表情筋を鍛えておくことが重要であり、たるみを予防するポイントでもあります。

表情筋は笑うだけで鍛えられる?

顔の筋肉も体の筋肉と同じように、鍛えなければ徐々に筋力が低下していきます。

そこで重要なポイントが表情筋を鍛えることですが、一体どのように鍛えれば良いのでしょうか?

表情筋の鍛え方は一般的な筋トレとは異なり、顔の表情を豊にすることで自然と鍛えることが出来ます。

反対に、無表情の人は筋肉が鍛えられていないため、たるみが生じやすくなると言われています。

普段から表情が少なく、顔の筋肉を使っていない人は普段から表情を作ることを心がけるようにしましょう。

表情筋を鍛えるために最も効果的なのは、”笑顔”を作る事です。

最も表情筋が活発に動くのは笑っているときで、笑うと口角が上がり顔全体の表情筋が鍛えられます。

また、口角が上がることで表情筋を鍛えることが出来るだけでなく、気持ちもポジティブになると言われています。

さらに、笑うことで免疫力が上がり病気の予防にもなると言われているので、顔の若返りだけでなく健康にもおすすめです。

出来る限り、普段から笑顔を意識しておくようにしましょう!

普通の筋トレと同じように、顔の筋肉も一朝一夕では身に付かないので毎日意識的に行って徐々に鍛えていきましょう。

表情筋トレーニングの注意点

ただし表情筋トレーニングには注意点があり、無理に表情を作るエクササイズをすると表情ジワが出来てしまうことがあります。

表情ジワというのは顔の表情に合わせて出来るシワのことで、最初は表情が戻ればシワも元に戻りますが、年齢を重ねるごとにシワが深くなっていき真皮のシワとなって表情シワが元に戻らなくなってしまいます。

せっかくたるみを予防したのに、シワが出来てしまっては意味がありません。

そうならないためにも、表情筋トレーニングを行う際は十分に保湿するなどケアを忘れないようにしましょう。

顎のたるみ対策は器具を使うと効果的

たるみ対策は器具を使うと効果的
表情筋トレーニングはいつでもどこでも出来るのがメリットですが、無理して表情を作ろうとするとシワが出来てしまうというデメリットもあります。

そこでおすすめなのが、器具を使ったエクササイズです。

最近では口にくわえて揺らすだけで表情筋を鍛えることが出来る器具がたくさん販売されているので、そういった器具を使用することでシワを作ることなく、より効率的に表情筋トレーニングができます。

また、こういった器具を使ってエクササイズを行うことでたるみだけでなく、シワや法令線、小顔の矯正等にも効果があると言われているため、顔の若返りや老化予防にもおすすめです。

しかし、高いものだと1万円を超えるものもあり、少々値段が高いためお金に余裕がないという方は器具を購入しなくても代用品でも鍛えることは可能です。

最も簡単な方法はペットボトルを使ってエクササイズをするという方法で、空のペットボトルに水を入れて歯を使わずに唇だけでくわえてそのまま持ち上げます。

そして、持ち上げた状態で約10秒間そのままキープします。

これを3回程繰り返しましょう。

水の量は最初はごくわずかな量だけ入れて、重さに慣れてきたら徐々に増やしていくようにすると効率よく鍛えることが出来ます。

これならほとんどお金がかからず、経済的に表情筋を鍛えることが出来るので是非試してみてください。

姿勢が悪いと二重あごが出来やすくなる

姿勢
顔のたるみが気になる方は、一度自分の姿勢を確認してみてください。

姿勢とたるみは一見すると何の関連もなさそうですが、姿勢を良くすることでたるみを予防することが出来るのです。

何故かというと、姿勢が悪い人の多くは背中を丸めた猫背になっており、顔も常に下を向きがちになっています。

すると、全体的にお腹側の皮膚がたるみやすくなり、頬やあごも同じようにたるみやすくなってしまいます。

つまり、あごのたるみを予防するためには顔の筋肉だけを鍛えるのではなく、腹筋や背筋も鍛えて良い姿勢をキープすることが大切なのです。

二重あご解消にはベロ回しが効果的

ベロ回し
ベロ回しというのは舌を使ってエクササイズを行うというものであり、最近は女性の間で人気になっていて舌のエクササイズで顔の若返りが出来るとしてちょっとしたブームになっています。

ベロ回しは口の中で舌をグルグル回すだけですが、それだけで顔と首のあらゆる筋肉を動かして鍛えることができ、結果として筋肉が鍛えられることでたるみを解消することが出来るのです。

また、ベロ回しの良いところは、舌骨上筋群と舌骨下筋群という頸部の筋肉を鍛えることが出来るところです。

舌骨上筋群と舌骨下筋群の筋肉が緩んでくると、舌骨の位置が下がってきて同時にあごの周りについている筋肉と皮膚も下に落ちてきてあごのたるみの原因になります。

しかし、ベロ回しを行うことで舌骨の位置が上がるためあごのたるみを予防したり解消することが出来るのです。

ベロ回しは健康にも良いことだらけ

ベロ回しは顔の筋肉を鍛えるだけでなく、リンパ節を刺激してリンパを流れやすくする効果もあるため、体内に溜まった老廃物が体外に排出されやすくなりむくみの解消にも効果的です。

また、ベロ回しを行うことで顔の筋肉のバランスが整い、かみ合わせが良くなり体のゆがみも解消すると言われています。

体のゆがみは自律神経を乱し、頭痛や抑うつ、便秘、肩こり等、体に様々な体の外側だけでなく内側にも不調をもたらしてしまいます。

特に現代人は体がゆがんでいる人が多いと言われているので、ベロ回しでしっかりとケアしてあげるようにしましょう。

ベロ回しのやり方

それではベロ回しのやり方をご紹介します。

①まず、良い姿勢をキープしたまま、目をしっかり大きく開きます。

②口が開かないようにしっかりと閉じて歯茎の外側に舌を入れてそのまま時計回りに約3秒で舌を一周させます。

③これを20~30回程度行います。

④時計回りが終わったら、今度は同じ様に反時計回りに20~30回舌を回します。

この一連のエクササイズを、1日3回、朝、昼、夜と行ってください。

夜にやるときは寝る前に行うとより効果的なので、出来るだけ睡眠前にやってみてください。

たったこれだけで顔全体の筋肉を鍛えることが可能で、顔のたるみだけでなくシワやほうれい線の予防も出来てしまうのです。

そして、さらにベロ回しと組み合わせて行うと効果的なのが、「ベロ押し」というエクササイズです。

ベロ押しは舌で上あごを押し上げることで、舌骨上筋の一つである茎突舌骨筋という筋肉を鍛えることが出来ます。

この筋肉を鍛えることで、あごのたるみを解消するだけでなく、顔が全体的にリフトアップされるので顔の引き締め効果が期待出来るのです。

ベロ押しのやり方

ベロ押しのやり方も簡単で、舌先で上あごを押すだけです。

押す時間は約10秒間で、その間は出来るだけ強く押すようにしてください。

10秒間押し続けたら5秒程度休んでから、再度10秒強く押すというのは3回繰り返します。

これも1日3回、ベロ回しと組み合わせてやることで、より効果的に顔全体のたるみを予防することが出来るようになります。

いずれも1回だけで効果が現れるものではないので、毎日継続して行うことで効果を実感することが出来ます。

効果が現れてくると顔だけでなく全身がスッキリするので、睡眠力がアップしたり体調不良が良くなってきたりと様々なメリットが得られるので、なるべく忘れないように継続して行いましょう!

終わりに

顎のたるみは加齢によっても起こりますが、顔の筋肉や体の姿勢からも発生することがあります。

しかし、日常生活にちょっとしたエクササイズを取り入れることで顎だけでなく、顔全体のたるみを改善することが出来、顔の若返らせることが出来るのです。

今はまだたるみがない人も、将来のたるみに備えて今からしっかりとたるみケアを行うことをおすすめします。

筋力アップは健康にもダイエットにも良いので、是非日常生活に取り入れてみてください!